すっかり

 

 

すっかりここを放置したまま5月も半ばに。。そればかりでなく2020年の半ばも迫っている驚きとともにお届けします(今年はちゃんと更新すると年始に言っていたような)。

 

4月の銀座三越での個展は2週間の予定でしたが、途中で休業が決まり、7日の夜撤収となりました。張り切って準備はしていたものの、始まる前にはすっかり皆様にお越しいただける状況ではなくなっていたので、この期間はそれでもたまたま出会えた方に何かしらお届けできればという気持ちで通っていました。人がほとんど歩いていないフロアにマスク姿の私や他の出展者の方や店員さんたち。見たことのない静けさの不思議な店頭でした。この稀な期間に作品を手に取ってくださった貴重な方々、本当にありがとうございました。幾つかの偶然に感謝します。また皆様にお会いできる日々が早くきますように。

 

私はというと、その後しばらくはどこか気もそぞろでしたが、制作したり休んだり、今はほぼいつも通りの引きこもり生活、世情と懐(!)は気になりながらも静かに過ごしています。それでもいつもの日々より自然の変化が目に留まる気が。毎日発見があり、今が春で良かったなぁと思います。特に裏庭の雑木林と野草たちの逞しさと変化が面白すぎて飽きません。木々の緑の色のバリエーション(緑って一体何種類あるの??)、いつのまにやらやって来たスミレやキュウリグサ、たんぽぽやヒメジョオンやへびイチゴの花や名前のわからないあれやこれ。こんなの前からあったっけ?と思うほど種類が増えていきます。昼間のひと時だけ開く小さな白い花。咲いている時間が短いから今まで花に気がつかなかったよ!水路のそばでは勝手に増えていた三葉やセリは、今年は毎日の様に食卓に登場。玄関のそばでは楽しみにしていたキランソウが最近やっと咲きました。去年より陣地が増えています。一日何度も裏庭に行ってはじーっとこれらを眺める日々。これが何一つ育てているわけではなく、みんなどこかからやってきては勝手に成長して増殖しているという当たり前の奇跡。それをただ眺めているだけの私は、アスファルトやレンガや木板の隙間でも、誰も見ていなくても、辿り着いた場所でどんどん生えては育つその逞しさ、派手にでもひっそりとでもどんな格好でも命を全うしようとするいじらしさに自分もそうありたいよと心を勝手に寄せているのでした(しかし自然界こそ容赦のない弱肉強食の世界というのも見せつけられながら!)。本当はいつでもさらされているはずの生命の緊張感を、繊細さや図太さや絡まりを、人間だけがすぐに忘れてしまうようです。

 

そんなわけで私は元気です。

逞しくいきましょう。

 

4月 近くの沼

4月 近くの桜

 

裏の雑木林

裏庭 一番びっくりしたのがこのタマキクラゲ

散歩道に(名前は?)→クリムゾンクローバーでした

スミレが裏庭に!!

たんぽぽ、綿毛になるときにぐっと背が高くなる

待ってましたキランソウ